近年、越境ECの需要が世界的に高まっていますが、越境EC事業を始めるにあたってはさまざまな不安があるかと思います。
しかし、企業の海外進出が成功すれば、今まで以上の利益を得ることができたり、自社のマーケティングに自信がついたりと、プラスな一面も多くあります。
そこで今回は、越境ECに関する知識が得られるセミナーのご紹介と、越境ECセミナーを利用するメリット・デメリットを紹介していきます。
目次
越境ECのセミナーには何があるの?5つ紹介!
ここでは、越境ECのセミナーを5つ紹介していきます。
セミナーに参加することで、短時間かつ効率的に越境ECについて知ることができます。
「海外で商品の販売をしたくて、越境ECの参入を目指している」という企業にとっては、セミナーを意見交換の場として利用し、ビジネス拡大に繋げていくこともできるでしょう。
特に、オフラインセミナーに参加することで、境遇が同じ仲間に出会える可能性は非常に高くなります。
しかし、参加しても十分な知見が得られなかったりと、参加するメリットがそれほど感じられない質の低いセミナーも中には存在するため注意が必要です。
紹介していくセミナーは以下の通りです。
- JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)
- LaunchCart
- ジェイグラブ株式会社
- 株式会社Beecruise
- ECのミカタ
それでは、以下から詳しく見ていきましょう。
JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)
JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、日本の中小企業の海外進出を支援する独立行政法人で、2003年に設立されました。
70カ所を超える海外の事務所を保有しています。
z国内と国外のネットワークを駆使し、日本と外国の輸出入を支援しています。
また、越境ECセミナーに参加するほとんどがオンラインで受講する仕組みとなっていて、参加数には限りがありますが、参加費が無料というのが魅力的な点です。
初心者でもわかりやすい「越境ECはじめの第一歩セミナー」と呼ばれるコンテンツの配信などがあるため、越境ECの知識がほとんどないという方でも参加しやすい仕組みになっています。
LaunchCart
LaunchCartというのは、スターフィールド株式会社が運営を行っている越境カートシステムのことを指します。
商品の在庫管理や顧客対応をサポートしていて、倉庫連携を図ったり、効果の測定を行っています。
また、豊富な言語のCMSに対応できます。
LaunchCartでは、JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)と同じように参加費無料でセミナーを開催しており、さまざまな国の市場動向を知ることができます。
アジアを軸とした越境ECセミナーが多く、輸出相手国をアジア圏にしようと考えている方々におすすめです。
ジェイグラブ株式会社
ジェイグラブ株式会社は、越境ECにおよそ20年以上尽力している実績のある会社です。
Yahoo!やeBayなど、大手といわれるプラットフォームの運用経験もあります。
オンラインに限らずオフラインでもセミナーが行われており、自分と同じ境遇の仲間を見つけられる可能性があります。
ほとんどのセミナーは参加費無料で、定期的に越境ECセミナーを開いており、2021年12月のみに焦点を当てても、なんと7回の実施がありました。
越境ECに初めて踏み込む初心者から、より詳しく市場動向を知りたい実践者まで幅広く受けられるセミナーとなっています。
株式会社Beecruise
株式会社Beecruiseは、日本企業の海外進出を手厚く支援し、2,700サイトを超える海外への商品販売をサポートした実績を持っている会社です。
自社サイトにタグを設置するだけで海外の専用カートを所持できる「Buyee Connect」や、海外で注目を集めているプラットフォーム「shopee」のサイト出店サービスなど、多彩な展開を見せています。
また、海外で自社のオリジナル製品を知ってもらいたいという場合のプロモーション支援にも尽力し、海外での越境ECにまつわる数多くのセミナーを実施しています。
株式会社Beecruiseのセミナーは基本的に不定期による開催で、2019年9月29日には、Shopee共催ウェビナーと呼ばれるセミナーを開きました。
参加費は無料で、販促に関連した知識をより詳しく提供してくれます。
ECのミカタ
ECのミカタは、ネットショップを運営している方なら必ず一度は見たことのあるネットショップ運営のポータルサイトです。
ECのミカタでは、会社の目的に則したセミナーを容易に検索できるように、「カテゴリから探す!」もしくは「今、注目のセミナー」から、求めているセミナーを探すことができます。
セミナーの開催数も多いため、さまざまな選択肢の中から興味のあるセミナーを選べるのが特徴となっています。
ただし、国内の販路を軸としたセミナーが多く存在するため、越境ECセミナーとして参加するのにはあまり適していないかもしれません。
越境ECのセミナーを受けるメリットとデメリットについて
ここでは、越境ECセミナーを受けるメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
越境ECのセミナーを受けるメリットとして、以下の三つに焦点を当てて解説していきます。
- 知識が得られる
- 疑問解消につながる
- 人脈が広がる
それでは、以下から詳しく見ていきましょう。
知識が得られる
越境ECセミナーに参加することで、越境ECに関するさまざまな知識を得ることができます。
最新の市場動向をリアルタイムで収集することができるため、自社のライバルよりも先手を打った経営戦略の見通しを立てていくことが可能になります。
古い情報ではなく、新しく希少価値の高い情報を手に入れることで、正しい方向に向かってビジネスを進めていくことができます。
疑問解消につながる
セミナーに参加すると、専門の講師と対面して講義を受ける形になります。
ほとんどのセミナーでは質問の時間を設けてあるので、越境ECに関する悩みを専門家に直接話すことができます。
インターネットでは補えないアドバイスを得ることで、越境ECに関する疑問解消につながっていきます。
人脈が広がる
セミナーに参加すると、人脈を広げることができるという大きなメリットがあります。
セミナーは越境ECに興味のある人や自分と同じ悩みを持つ人が集まる場となりますので、参加するだけで、自社では知り得なかった情報を得られる可能性が高いです。
デメリット
ここでは、越境ECのセミナーを受けるデメリットについて、以下の2つに焦点を当てて紹介していきます。
- コストがかかる可能性がある
- 参加したセミナーの質が低い場合もある
それでは、以下から詳しく見ていきましょう。
コストがかかる可能性がある
セミナーへの参加が有料であった場合には、必然的にコストの負担が発生します。
高額な参加費用を求められた場合には、経費に悪影響が出てしまう可能性もあります。
しかし、上記で紹介した越境ECセミナーのように、無料で参加できるセミナーも数多く存在するので、一概に経済的負担を指摘する必要はありません。
ただし、主催している側が本契約に発展させるための導線であるケースもあり、多額の費用がかかる申し込みを強要される場合もあります。
主催者側がどのような意図のもとでセミナーを行っているのかということにも気を配りながら参加する必要があります。
参加したセミナーの質が低い場合もある
既知の情報しか得られないような質の低いセミナーも存在します。
参加の意味を見い出せないセミナーは、時間と参加費が水の泡となってしまうので注意が必要です。
越境ECはなぜ支持されている?
ここでは、越境ECがなぜ支持されているのか、その理由について以下の3点に焦点を当てて解説していきます。
- 市場規模が大きい
- 店舗の運営が比較的簡単
- 日本製品のニーズが高い
それでは、それぞれについて見ていきましょう。
市場規模が大きい
越境ECの市場規模は、近年さらに拡大しています。
経済産業省の「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」の調査によると、2020年の世界の越境EC市場規模は9,123億ドルであるのに対し、2027年までには越境ECの市場規模がなんと4兆を超える数値になるという予想が出ています。
上記の通り、越境ECの市場規模は成長率が非常に高いです。
店舗の運営が比較的簡単
越境ECはインターネットを利用した商品の販売になるため、実際に店舗を展開するよりも比較的簡単に運営ができます。
実店舗の運営には、非常に多くの手間がかかります。
例えばテナントの契約をしたり、人材確保をして育成したり、店舗を建てるために多額の資金を用意する必要があったり、非常に多くの作業が関わってきます。
しかし、オンライン上で商品を販売するのであれば、実店舗に必要な手間をほとんど省略することができるのです。
そのため、経営に自信がない人でも、越境ECは比較的始めやすい販売方法となっています。
日本製品のニーズが高い
日本企業が製造した商品は海外市場においてもニーズが高く、確実な利益を得られる可能性は高いです。
日本の製品が海外から購入される理由としては、「日本製品の品質の高さ」が非常に多く挙げられます。
越境ECへの参入を図る国内の企業は現状まだ少ないので、海外でニーズの高い商品をうまく売り出せば、ビジネスのさらなる拡大が期待できるでしょう。
まとめ
今回は、越境ECに関する知識が得られるセミナーのご紹介と、越境ECセミナーを利用するメリット・デメリットを紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
越境ECセミナーに初参加の方は、内容の良し悪しが判断しにくい状況となっていますので、複数のセミナーに参加するとよいでしょう。