【越境EC】大型モール「Qoo10」の特徴とは?出店するメリット・デメリットを解説

越境ec qoo10

大型オンラインモール「Qoo10」にはどんな特徴があるのでしょうか?出店するメリット・デメリットが気になる方もいるはずです。

Qoo10はイーベイ・ジャパンが運営する日本国内向けECサイトであり、10〜30代の女性を中心に高い人気を獲得しています。

出店している事業者とモールは関係性が深く、モール側から出店に関するさまざまなサポートを受けられます。また、Qoo10は国内向けの販売だけでなく、海外向けに商品を展開することも可能です。

本記事では、Qoo10の特徴や越境ECの可能性、出店するメリット・デメリットを解説します。Qoo10への出店を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

大型オンラインモール「Qoo10」とは?

Cosmetic

「Qoo10」とは、イーベイ・ジャパンが運営する日本国内向けECサイトのことです。利用者数が非常に多く、日本国内のEC市場としては「楽天」や「Amazon」、「Yahoo!ショッピング」に次ぐ4番手だとされています。

メインのユーザー層は10代・20代・30代の女性であるため、販売されている商品は女性向けファッションやコスメ、ダイエットグッズなどが中心です。

また、Qoo10で販売される商品の特徴としては、ほかのモールに比べて安価であることがあげられます。商品を割引で購入できるカートクーポンなどが多数発行されるため、ユーザー側は安く購入できるという利点があります。

海外向けの越境ECとしても活用できる

Qoo10は日本国内向けの商品販売がメインですが、海外向けの越境ECとしても活用できます。そもそも越境ECとは、日本から海外に向けて商品を販売するECのことです。

越境ECの市場規模は中国・アメリカをはじめとして、世界的に拡大を続けています。越境ECが注目されている理由としては、インターネットやスマートフォンの普及が関係しており、今後も市場は拡大し続けると予測されています。

Qoo10は越境ECとしても活用可能であるため、海外ビジネスへの進出を考えている方にとっても、検討すべきECサイトだと言えるでしょう。

「Qoo10」に出店している事業者とモールの関係

The office staff is working in the office.

Qoo10に出店している事業者は、日本や韓国、中国をはじめとした世界中の事業者です。また、Qoo10は事業者が自由に出店できる「オープン・マーケットプレイス」なので、個人も大手も平等に出店登録を行えます。

具体的には、以下のような事業者がモールに出店可能です。

  • 自社ECを持つ大手企業
  • 実店舗を持たない中小企業
  • 出店に苦戦している個人事業主

さらに、出店している事業者とモールの関係性が深いという特徴を持ちます。モールは中長期的な売上につなげられるよう、事業者に対して販売方法の提案やシミュレーションなど、出店に関する全面的なサポートを実施。

商品企画から営業マンとコミュニケーションを取りながら進められるため、初めてECサイトに出店する事業者でも安心して商品を販売できます。

Qoo10は事業者とモールが関係性を持てる数少ないプラットフォームであり、これから越境ECに参入予定の方にもおすすめできます。

「Qoo10」に出店する事業者側の5つのメリット

Woman with shopping cart using mobile phone

Qoo10に出店するメリットは、大きく分けて以下の5つあげられます。

  1. モールが全面的にサポートしてくれる
  2. 月額固定費が無料
  3. モール自体の集客効果が高い
  4. 広告費用が比較的に安価
  5. 越境ECとしても利用できる

それぞれ、1つずつ見ていきましょう。

メリット1.モールがサポートしてくれる

1つ目のメリットは、モールがサポートしてくれることです。モールの運営元が事業者に対し、出店のやり方、販売方法、商品の企画など、販売に関するサポートを行います。

モールとコミュニケーションを取りながら出店できるため、「初めてのEC展開で不安」という事業者でも安心して進められます。

なお、モールが全面的にサポートしてくれるECサイトはそう多くないため、Qoo10ならではのメリットだと言えるでしょう。

メリット2.月額固定費が無料

月額固定費が無料であることもメリットだと言えます。「Yahoo!ショッピング」同様、運営にかかるコストを大幅に抑えられるため、「あまり予算をかけられない」という事業者にもおすすめです。

基本的にECサイトで商品を販売する場合、商品の販売数に関わらず月額出店料やシステム手数料が発生します。そのため、月額固定費を考慮して商品を販売しなければ、販売数が多くても利益に結びつかないというケースも少なくありません。

一方、Qoo10は月額固定費が無料なので、販売数が多くても利益に結びつかないというケースは少なく、商品販売を有利に進められます。

ただし、売上金の清算時には販売手数料が発生します。とはいえ、注文に対して販売手数料がかかってくるため、「売上が少ないのに手数料だけ多く取られた」ということは起こりません。

メリット3.モール自体の集客効果が高い

3つ目のメリットは、モール自体の集客効果が高いことです。Qoo10ではモール発行のメルマガを配信するなど、販促を積極的に行っています。

そのメルマガに自社で販売している商品が掲載されることもあるため、「マーケティングに自信がない」という方でも、売上を伸ばすチャンスが常にあります。

メリット4.広告費用が比較的に安価

広告費用が比較的に安価であることもメリットです。Qoo10では「タイムセール」などを広告枠に出稿できます。

その広告費用は1,000〜5,000円程度であり、ほかのECサイトに比べて安価であることが多いです。そのため、あまり予算をかけられない中小事業者でも、積極的に自社の商品をアピールできるでしょう。

メリット5.越境ECとしても利用できる

5つ目のメリットは、越境ECとしても利用できることです。Qoo10は日本国内だけでなく、韓国やシンガポールなどアジアを中心に販売エリアを広げています。

最近は世界的に越境ECの市場規模が拡大しているため、Qoo10を通して世界向けに商品を販売できることは、結果的に売上数の向上に結びつくと言えるでしょう。

なお、越境ECとして海外向けに商品を販売する方法は、海外販売の機能を追加するだけなので簡単です。また、日本で販売しているページをそのまま海外向けとして販売できます。

海外の顧客から注文が入った場合、Qoo10が指定する国内の倉庫に発送するだけなので、事業者は気軽に海外ビジネスを展開可能です。

「Qoo10」に出店する事業者側の3つのデメリット

Businessman working and presenting business in a meeting

Qoo10に出店するメリットを解説しましたが、デメリットもいくつか考えられます。以下3つのデメリットを理解した上で、Qoo10への出店を検討してみてください。

デメリット1.集客力は大手に劣る

1つ目のデメリットは、集客力は大手に劣ることです。先ほどモール自体の集客力が高いと解説しましたが、楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングに比べて認知度は劣ります。

そのため、大手オンラインモールよりも売上を伸ばしたい場合は、自社でプロモーションして集客力を上げる必要があります。

例えば、メルマガの活用、Qoo10施策の共同購入、タイムセール、SEO対策など、積極的に露出を増やす工夫をしましょう。

デメリット2.ターゲット層が限られる

ターゲット層が限られることもデメリットだと言えます。Qoo10の利用者は主に10〜30代の女性なので、それ以外の顧客層にアプローチすることは困難です。

そのため男女兼用の商品を販売したとしても、男性には基本リーチできないため、一部の売上しか確保できません。楽天やAmazonは男女比がほぼ均等であることから、男女兼用の商品を販売したい場合は、それら大型モールのほうが適切だと言えるでしょう。

とはいえ、ターゲット層を明確に絞れるということは、販売する商品次第でメリットになることもあります。例えば、コスメや美容グッズを販売するのであれば、ほかの大型モールよりも効果的な販促につながりやすくなります。

状況によってはメリットになることからも、自社で販売する商品に応じてモールを使い分けましょう。

デメリット3.商品の販売価格が安すぎる

3つ目のデメリットは、商品の販売価格が安すぎることです。Qoo10は安さやお得感をアピールしているモールなので、販売されている商品は全体的に価格が抑えられています。

単純に低価格帯の商品が多いだけではなく、一般的に高価格帯とされるナショナルブランドであっても、ECモール最安値ともいえる価格で販売されていることがあります。

その環境下で販売数を向上させるためには、必然的に販売価格を抑えなければなりません。販売価格を下げると売上を伸ばすのが困難になるため、安定した販売数を確保できない事業者にとっては適していないと言えるでしょう。

しかし、商品を安価で仕入れることができ、なおかつ安い送料設定で配送ができるのであれば、販売数を伸ばして利益に結びつけることが可能です。

「Qoo10」と「eBay」の関係性|越境ECへの期待

Chinese woman in headset talking and gesturing during video chat, using laptop pc for distance work

「eBay」はアメリカの超大型モールであり、「Amazon」や「Walmart」と肩を並べるほどの販売数を誇ります。

2018年、eBayはQoo10の日本国内事業を買収しており、双方はグループ会社として経営をともにしています。その際、Qoo10の運営元はジオシスから「eBay Japan合同会社」に商号を変更しました。

そして、Qoo10がeBayに買収されて以来、経営方針が少しずつ変化しています。Qoo10は「イーベイ傘下」のECモールとして、2022年12月期までに流通額5,000億円を目指すという方針が明かされました。

また、Qoo10がイーベイ傘下になってからは越境ECとして注目が集まり、各国のQoo10を通じて中国やシンガポール、インドネシアなど、アジア圏に向けて市場を拡大しています。

Qoo10とeBayがグループ会社となったことで、これまで以上に越境ECとしての相性が良く、ECサイトとしての規模拡大に期待が持てます。

まとめ

本記事では、出店している事業者とモールの関係、Qoo10に出店するメリット・デメリットを解説しました。

Qoo10はイーベイ・ジャパンが運営する日本国内向けECサイトであり、ターゲット層は10〜30代の女性がメインです。事業者とモールは密接な関係性を持ち、モール側の運営サポートを受けることができます。

また、Qoo10は越境ECとして大きく成長していくことが予測されます。海外ビジネスへの参入を考えている方は、ぜひQoo10の利用を検討してみてください。

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